建築協定ガイドライン「建築物」「工作物」

 敷地内に建築物や工作物を作る場合は、事前に委員会に申請の上、承認を得なければなりません。(事前の申請、承認がない場合は工事用車両等の入場は原則として認められません)

工 作 物: 一般的に、敷地や建物に定着して作られるもの全般
建 築 物: 一般的に、敷地や建物に定着する工作物のうち屋根と柱のあるもの
 例:車庫、カーポート、倉庫、サンルーム等
小型工作物: 工作物のうち比較的小型で、景観にそれほど影響を与えないもの
 例:ピザ窯、バーベキュー台、常設ベンチ、アイアンフェンス、遊具等
大型工作物: 屋根はないが景観に影響を与える大型のもの
 例:ウッドデッキ、テラス、パーゴラ等

 全ての建築物、工作物は、それが建てられた後に40%以上の緑化率を確保されなければなりません。(緑化面積=道路側3mを除く全敷地面積×40%以上)

1)屋根のある建築物

⑴ ガレージ: 中・大規模宅地地区で敷地に余裕がある場合に限り建築・設置することができます。
  家と一体となった車庫の増築は、道路側は家屋の壁面より外側にはみ出して作ることはできません。(屋根やシャッター面が壁面より前に出ないこと)また、運河側は法肩に避難経路として1m以上の十分な通路スペースの確保を要します。隣地境界との間を1.5m以上空ける必要があります。ガレージは1階建てのみとします。原則としてガレージの屋根や壁面は、家屋と同種同色のものとして一体感を出し、ガレージシャッターは木製(もしくは木製風)とします。デザインや使用パーツ等の詳細については、委員会による「増改築」審査を受け、各審査の承認を得る必要があります。

⑵ カーポート:全宅地で既存の駐車場の位置に設置することができます。

 原則として片側または両側支柱の金属製骨組のもので縦置き2台分までとします。天板はアクリル等の透明、または半透明でアールのかかった形状のものとします。カーポートの屋根の前面は既存の駐車場門扉の位置から著しく張り出さず、屋根の側面は道路側から見て家屋に大きくかからないようにします。尚、支柱の色はハウステンボスグリーン(門扉、駐車場門扉と同色)あるいは白または壁面等と調和した色とし、カーポートの側面や後面を柵やパネル等で囲うことはできません。既存の駐車場の位置上に作るため、支柱や屋根は隣地境界から1.0m以内(小規模宅地)または1.5m以内(中・大規模宅地)になることもありますが、オープン形状のため避難経路も確保でき、また遮蔽壁がないため景観上の問題も少ないことから、カーポートに限ってはその位置での建築・設置が容認されます。

カーポートイメージ

⑶ 倉庫・バイクガレージ、ガーデニングボックス他

倉庫イメージ

 サービスコート以外に倉庫やバイクガレージ、ガーデニングボックス等を設置する場合は、ワッセナーにふさわしいと思われるデザインのものを選び、事前に委員会の承認を得る必要があります。いわゆるホームセンター等で販売される一般的なスチール倉庫やボックスをそのまま設置することはできません。この場合は、ハウステンボスグリーンに塗装するか、同色の木柵で囲み、目隠しを施す必要があります。

⑷ サンルーム(コンサバトリー)

 建物と一体感がでるように設計、デザインされたコンサバトリーに限り設置することができます。道路側は既存の壁面までとし、運河側は法肩に避難経路として1m以上の十分な通路スペースの確保を要します。デザインや使用パーツ等の詳細については、委員会による「増改築」審査を受け、各審査の承認を得る必要があります。尚、コンサバトリーは外部から見える構造のため、設置後に物置小屋として利用することはできません。

コンサバトリーイメージ

⑸ サービスコート
 サービスコートには屋根を設置することができます。(注:一般的に建築確認申請等が必要な場合があります。施工者に個別に相談ください)屋根は傾斜させ、支柱と壁面は白、またはハウステンボスグリーンの木製のものとします。屋根天板の材質は問いませんが、ワッセナーらしい高級感が必要です。尚、既存のサービスコートを増床するか、あらたにサービスコートに相当するものを設置する場合は、委員会による「増改築」審査を受け、各審査の承認を得る必要があります。

2)屋根のない大型工作物

⑴ ウッドデッキ、テラス
 ウッドデッキ、テラスは運河側5m以内、隣地境界から1.0 m(小規模宅地)または1.5 m(中・大規模宅地)以内に張り出して作ることはできません。運河側からウッドデッキの脚下部分やテラスの基礎部分が見える場合は、低い植栽等で隠す必要があります。ウッドデッキやテラスの囲いや手摺りはそれらの床から1m 程度の高さまでとし(テラスベンチは0.5 m 程度まで)、庭や家屋を遮蔽しないよう隙間を多く設けて開放的かつ高級感のあるデザインとします。

⑵ パーゴラ

 パーゴラは、原則として白色またはハウステンボスグリーン、またはブラウンとし、ワッセナーにふさわしい欧米風のデザインとします。ウッドデッキやテラス上部に設置する場合は、支柱はその盤面内に設け、それ以外の場合は支柱の基礎は運河側法肩から0.5 m 以上後退させる必要があります※。屋根のある建築物同様に、隣地境界から1.0 m 以内(小規模宅地)または1.5 m 以内(中・大規模宅地)、道路側から3.0 m 以内(小規模宅地)または4.0 m 以内(中・大規模宅地)に柱を立てることはできません。
 ※例外として既存の法面テラス上に設置することができます。

パーゴライメージ

⑶ 人工芝  委員会が推奨する、天然芝をリアルに再現した高級人工芝に限っては法面を含む敷地のどこにでも敷くことができます。使用する人工芝の敷設が委員会の承認を得られた場合は、その敷設面積は緑化面積とみなされます。

  推奨品A◎ 形状記憶リアル人工芝
        「メモリーターフ」
        ユニオンビズ社製
        http://www.memory-turf.com/
  推奨品B〇 DAIMリアル人工芝
        第一ビニール社製

https://item.rakuten.co.jp/saien-factory/40765/

景観上、法面には芝丈が長めのもの(50 mm 程度)を使用することを推奨します。

3)小型工作物、その他

⑴ 木柵、アイアンフェンス
 前面道路側3m以内および運河側に堅牢な塀や長く連続した柵を作ることはできません。同エリアには、ガーデニング用のアイアンフェンスやアーチ、ガーデンライト、花壇の囲いや庭園デザインの一環としての木製、金属製の低い柵やフェンスに限って、設置が可能です。

⑵ 法面工作物
 法面には既存の階段、既存のテラス、ガーデンライト以外の工作物を設置することはできません(景観に影響を与えない小さなものを除く)。また、削ったり盛り土等を行って、法面の一部または全部の形状を大きく変えることはできません。既存の木製階段はレンガ製の階段に限って改修することができます。また、既存のテラス上には原則として工作物を設置することはできませんが、テラスと一体感があるパーゴラに限り委員会の承認があれば設置することができます。

⑶ その他の小型工作物
 ピザ窯、バーベキュー台、常設ベンチ、遊具等、景観にそれほど影響を与えない比較的小さな工作物は、法面を除いた敷地内に原則として自由に作れます。但し、奇抜な色使いのものやワッセナーに不似合いなオブジェ、宗教関連設備等は委員会の事前承認を要します。

4)既存の付帯工作物の補修・改修

⑴ 桟橋
 原則として既存の木材または人工木デッキ材※を用いて、外観、寸法を大きく変更することなく補修または改修を行う必要があります。部分補修の場合は、他の部分と同様の木材を使用します。木材の部分には、定期的な防蟻塗料の塗布を強く推奨します。
 ※アースデッキEXまたは同等品。見た目も色調も木材に見えることが必要。

⑵ 法面階段
 既存の木材を使っての補修または、既存の階段の土台を生かしてレンガ製の階段に改修することができます。原則として階段を撤去したり、幅を変えたり、違う場所へ移設することはできません。木材の部分には、定期的な防蟻塗料の塗布を強く推奨します。

⑶ 法面テラス(桟橋のない区画に既設の法面上のテラス)
 既存の木材を使っての補修または、既存の土台を生かして床面や側面をレンガ製に改修することができます。この場合の改修は既存のテラスの位置、寸法内で行います。原則としてテラスを撤去したり、違う場所へ移設することはできません。木材の部分には、定期的な防蟻塗料の塗布を強く推奨します。

5)設置後の適切な管理が条件となる工作物

⑴ プール、池、その他水の管理を必要とする工作物
 デザインや使用パーツ等の詳細については、委員会による「増改築」審査を受け、各審査の承認を得る必要があります。これら水を扱う工作物は、設置後に放置された場合、水質劣化、藻の繁殖等で景観を悪化させるとともに、害虫の発生、悪臭等で近隣へ迷惑を及ぼしかねません。従って、これらの工作物は定期的に以下の管理をすることを承諾して頂くことが必要条件となります。

① 長期不在時にはプール、生物を飼わない池等の水を確実に抜くこと

② 浄化用または清掃用に、環境に悪影響を与える薬剤を投入しないこと

③ 水面や水底の落ち葉やごみを放置せず、定期的な清掃を施し、美化に努めること

④ 生物を飼っている池は、水草、微生物、小魚等の育成状況を定期的かつ適正に管理し生態系の維持に努め、常に水が濁らないように努めること

⑤ 上記の管理状況が悪く、景観や近隣への悪影響があると委員会が判断した場合は、オーナーは工作物を撤去し、以前の状態に復帰させなければならない。

⑵ ライトアップ、イルミネーション等
 ハロウィン、クリスマス時期などの季節のイルミネーションやライトアップ設備は敷地内の建築物や植栽等に原則として自由に設置でき、届け出や承認を必要としません。常設のライトアップやイルミネーション設備に関しては工事の申請と承認が必要です。これらの設備は以下の条件のもと許可されます。
(ガーデンライトや防犯用のライトなどは含まれません)

① 広告、法人名の表示等、宣伝目的と思われるものは設置できない

② 極端に光量の強い物や音の出るものは設置できない

③ 設備の点灯は夕暮れから午後10時までとする

④ 上記の条件に従わず、景観や近隣への悪影響があると委員会が判断した場合は、オーナーは工作物を撤去し、以前の状態に復帰させなければならない。

6)DIYでの補修や工作物の設置等

 色、材質などの現状を変更しない簡単な補修や塗装、比較的小さな工作物の設置などをDIYで行う場合は、届出申請は不要です。但し、重機を使用する場合や一部または全部を外部業者に委託する場合は、工事の申請と承認が必要です。